2023/06/16 16:00

◇銀色のメタルについて◇

シルバーとプラチナとホワイトゴールドの違い🧐

仕事でお会いするお客様で、着用されているものはハイジュエリーばかりなのでプラチナばかりかと思うのですが、銀色のメタルのことを、シルバーが欲しいとおっしゃることがあります。

着ける側にとっては、色味が問題で、大して素材に関しては、変なものでなければいいのかもしれません。😅
が、メタルの素材を簡単に説明したいと思います。
素材の特徴を理解した上で選べれば、後々もあれ?っという事にもなりませんからね。




一般に、お店などに並ぶジュエリーと言われるもののうち、白色のメタルは、
プラチナか
ホワイトゴールドか、
シルバーです。

➖プラチナの特徴➖

変色しないメタルで、純度高く宝飾品として使用できます。粘度(というのが正しい表現か微妙ですが)あり細い線でも割れたりしにくいので、繊細な表現の石を留める爪などに使われ、デザインの幅を広げてくれた歴史があります。
比重が重く、(原子と原子が詰まっているからだと思っているのですが) 研磨すると、艶やかに輝きます。
落ち着いたグレーの色味です。粘度はありますが、柔らかいので、リングの腕などはある程度の厚みを持たせるか硬化処理というのが必要になります。(その方が長く使用できます。)

➖ホワイトゴールドの特徴➖

たとえば18金の場合、18/24の75%が、金で、その他の25%が合金として他の金属が入っています。
純金はとても柔らかく、ジュエリーとして耐久性が低すぎるからです。
ホワイトゴールドは、合金にシルバーやパラジウムが入っており、白めのメタルに寄せています。ただ、 75%が黄色い金ですので、真っ白というわけにはいかず、仕上げにロジウムメッキを施すのが普通の仕上げになっています。合金の部分のシルバーは、変色するので、摩耗しメッキが剥がれると変色する可能性もあります。
ホワイトゴールドは大抵強度が高く、細長いような細工でもぐにゃっとしにくいため、細いラインでデザインできます。
プラチナよりも、比重も少し軽いので、パーツが多く繊細なデザインのネックレスなどを作る時や、オープンタイプリングなど、少しでも軽く装着性を保ちながら強度を持たせるという面では最適な素材です。

➖シルバーの特徴➖

かざり職人がいた頃から、日本人は慣れ親しんだ素材。プラチナに比べて明るい銀色が特徴です。シルバーは空気中や汗に微量に含まれる硫黄と反応して黒変します。比重が軽く、プラチナの半分なので、大ぶりのリングでも、装着しやすい、というのが利点です。

プラチナ、ゴールドに比べるとメタル自体が安価です。
シルバーにゴールドメッキをすると、見た目が金色で軽いジュエリーになります。ただ、メッキを施したものも硫化による変色がみられる場合もあります。
細工面からすると、熱伝導が金属中最も高く、一部だけ熱して細工ができないので細やかな作業は難易度が高くなることがあります。

ジュエリー業界ではダイヤモンドや希少な貴石は、プラチナやゴールドに留めることがほとんどです。
大切な石は、素材の摩耗が少なく変色もしにくい素材が理想的だからです。💍

価格でいうと、2023年1月現在、金がここ数年で高騰しているので、宝飾で使うプラチナ900と、18金ホワイトゴールドの価格は、同じくらいです。シルバーはグラムで比べるとずっと安いです。

日本では、色の表現のことも銀色、というので、プラチナのメタルと余計に混同しやすいのかもしれません。あ、でも英語でもsilver colourですかね。

同じ銀色の素材でも、特徴は様々です。何か選ぶ時の一つの判断材料になれば幸いです☺️



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